沖縄も真夏が終わって少しずつ涼しくなってきました。
夏と言えば夏風邪の一つとも言われている手足口病に気を付ける必要がありますが、冬は冬で流行する感染症があります。
その一つがRSウイルスです。
しかし、2011年以前は夏には少ない病気だとされていましたが、2011年以降、7月頃から増加傾向にあるようです。
2017年9月にRSウイルスについてのニュースが大きく報道された。
なんと東京でインフルエンザの流行などでも、指標となる週ごとの定点医療機関あたりの患者報告数が過去最多になったのです。
数字としては定点医療機関当たり3.18人
8月28日から9月3日までの1週間に、全国の定点医療機関から報告された患者数が10,189人となったそうです。
ちなみに2018年1月8~14日の1週間に、全国から報告された患者数は1,413例だそうです。
気になるRSウイルスについてまとめてみました。
RSウイルスは大人は感染するの?赤ちゃんだけ?
RSウイルスの感染するとかかるのが、そのままですがRSウイルス感染症。
結論から言うと大人も感染し、年齢は関係ありません。
しかしながら、特に乳幼児のころに非常に重い症状になることから、赤ちゃんの病気というイメージがあります。
また、RSウイルスは母親から、母体から抗体が移行するんですが、それにもかかわらず、生後数週間から数ヶ月の期間に最も重症な症状を引き起こすそうです。
RSウイルス検査の保険適用範囲から見ても、このことがわかります。
というのも、RSウイルス検査が保険適用となるのは、「1歳未満」です。1歳以上の子供がRSウイルス検査をするのは、保険適用外となり自費となります。
という事からもわかるように、1歳未満の乳児は特に注意が必要です。
RSウイルスが引き起こす症状、潜伏期間
症状としては風邪と同じような症状になります。
2日~8日ほどの潜伏期間を過ぎた後、39度程度の発熱があり、鼻水(鼻汁)や咳などでる上気道炎症状が出ます。
これだけだと通常の風邪とそれほど変わらない雰囲気です。
通常は1週間から2週間ほどでは、軽い症状になり回復していきます。
RSウイルスに感染したけど熱ないのはなぜ?経過は?
初期症状で39度ほどの熱が出た後、感染症としてはまだ完治していない場合でも、38度以下になったり、更には平熱に戻るケースもあります。
しかし、熱が下がったと言ってもあまり安心してはいけないです。
RSウイルスによって赤ちゃんの咳が重症化
RSウイルスの症状としては咳が一つですが、その咳が持続したり、更に重症化したりする場合があります。
重症化する場合は上気道炎症状から、細気管支炎や肺炎下気道疾患へ進展するケースが多いようです。
乳幼児がRSウイルス感染症になった場合、2割から4割の乳幼児が気管支炎や肺炎の兆候が見られるそうです。
RSウイルスで入院するケースはどういった場合?
気を付けなければいけないのが、全体の0.5%~2%の確立で重症化し、入院が必要となるケースがあります。
乳幼児においては約3割が気管支炎や肺炎などを発症するので、入院が必要になるケースがあるようです。
元々健康な乳幼児はそこまでに至るケースは少ないようですが、心肺に基礎疾患を患っている乳児には注意が必要で、特に6ヶ月未満の乳児は細心の注意を払う必要があります。
後、早産で生まれた早産時についても同様で、RSウイルス感染症になったことによって、呼吸困難と言った呼吸器疾患を起こすと入院が必要になり、呼吸管理をする必要が出てきます。
RSウイルス感染症での赤ちゃんが要する入院期間
入院期間となると様々なようですが、およそ早くて3日、長くて2週間ほど入院する必要があるケースもあるようです。
入院期間中行うのは主に呼吸管理になります。
後は体調が悪いので、ミルクや離乳食、流動食なども食べれないことが多いため、点滴などによって栄養や水分を取り入れる必要があります。
酸素マスクをつけたり点滴をしたり、子供がそんな状態の姿を見ると悲しい気持ちになったりするでしょうね。
しかし、感染するときは感染するし、しない時はしない。とある程度開き直って考えることが大切でしょうね。
かかった場合は、しっかりと直すことが重要なので子供と一緒に頑張りましょう。
RSウイルスに感染してから完治までの期間
RSウイルス感染症にかかって、軽度の場合は1週間ほどで回復します。
ほとんどの場合は軽度ですので、1週間ほどで回復することがほとんどです。
初めて感染した場合は重症化するケースが多いですが、約7割は1週間ほどで回復する軽度で済みます。
しかしながら、乳幼児が感染した中で、3割は入院が必要になるので、入院が必要にまでなった子供については、1週間では完治しないことが多く、完治するまでは1ヶ月ほどかかるケースもあります。
完治したから保育園に行かせても大丈夫なのか?
RSウイルス感染症が発症した後に、症状が治まったとしても1週間から3週間はウイルスを持っていて、うつしてしまう可能性があるようです。
しかしながら、厚生労働省が発行している「保育所における感染症対策ガイドライン」では、「呼吸器症状が消失し、全身状態が良いこと」となっています。
というのも、1歳以上に子供の場合、RSウイルスに感染したとしても、重篤な症状となることは多くありません。
また、何度か感染したことのある子供の場合、軽い咳などの症状のみで、普通に登園している園児たちがいる可能性も高いと考えられます。
0歳がいる保育所では、1歳以上の子供たちとの交流を控えるなど、RSウイルスの対策もしっかりとするように指導もされているので、1歳未満の子供が保育園に行っている方などは、その点を保育園に確認してみるのもいいかもしれません。
また、同じく「保育所における感染症対策ガイドライン」でRSウイルスは「医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症」ともなっています。
そこはしっかりと病院のお医者さんに相談して、許可を得るなどしてから保育園に行くようにしましょう。
RSウイルスで赤ちゃんに後遺症が残る可能性
RSウイルス感染症にかかった赤ちゃん、乳幼児に後遺症が残るケースは基本的にはありません。
基本的にと言っているのはRSウイルス感染症となっただけ、RSウイルス感染症だけが原因と言った後遺症が残ることはないようです。
しかしながら、様々な病気でも気を付けなければいけないのが合併症です。
RSウイルス感染症にかかった場合でも、合併症になるケースがあります。
合併症になることが多いのが中耳炎です。
1歳以下の子供が感染したときに注意が必要になります。
中耳炎になった場合、後遺症が残る可能性はあります。
あくまで可能性ではあるので、そこまで神経質にはならなくていいと思いますが、気になる方は中耳炎の後遺症で確認してみてください。