BCGとは?赤ちゃんの予防接種。翌日以降の経過、副反応、副作用は?

【最新更新情報】BCG予防接種後6週の写真を追加

赤ちゃんの予防接種って本当にたくさんありますね。
こんなにいっぱいあるもんだと子供ができるまで思ってもいませんでした。

毎月のように予防接種。
痛い思いはしますが必要なことなんですよね。

そんな予防接種の中でも少し大変なのがBCG予防接種かもしれません。

BCGワクチンとはどういったものなの?

よくBCGというのは聞くけど一体何なのでしょうか?

結論から言うとBCGというのは結核を予防するためのワクチンの通称です。

結核とは?原因や症状、治療方法は?

結核は明治時代以降に日本国内に蔓延し結核は国民病と呼ばれました。

昭和26年に結核予防法が制定されてから死亡率順位は低くなり20以下になりました。

しかし、結核そのものの発症がなくなったわけではありません。

日本ではまだまだ発症している人が多く毎年18,000人の方が新たに発症しています。

原因は日本で多い肺結核の場合ですが、結核菌と呼ばれる菌を吸い込み、その吸い込まれた菌が肺の中で増殖します。

その増殖した菌が、免疫が弱い場合にはすぐに発症します。

しかし、場合によっては10年以上の期間、冬眠期間に入り、免疫力が落ちた時に増殖し発症する場合があります。

症状は風邪と似た症状で、咳や痰、発熱といった症状が長く続きます。

風邪が治らない、長続きする場合などには結核の可能性があります。

症状が重くなると、痰に血が混じったり、だるさや息切れが激しくなります。

場合によっては、吐血などすることもあり、呼吸困難に陥り、最悪の場合には、死に至るというケースもあるようです。

その結核を予防、重症化を回避するためのワクチンがBCGワクチンなのです。

どうしてこんな通称が一般的に使われているのか?
はっきり言うと長いからかもしれません。

BCGはBacille Calmette-Guerinの頭文字をとったものです。

Bacille Calmette-Guerinは日本語で言うとカルメットとゲランの菌となり、開発したフランスの研究所の研究者の名前を冠した菌です。

BCG定期予防接種の時期とそのポイント

BCGワクチンの予防接種は定期予防接種となっています。

スケージュールなどをしっかり確認する必要がありますね。

  • 接種時期:出生時~生後11ヶ月(1歳未満)
  • 接種回数:1回
  • 標準的な接種年齢:生後5ヶ月~生後7ヶ月(8ヶ月未満)

BCGの定期予防接種で無料で接種が可能な時期は生まれたばかりから受けることができます。
しかし、月齢が小さい時期は、負担が大きいという話もありますので、3ヶ月を過ぎたぐらいからがいいでしょう。

そして、定期予防接種として接種可能なのは1歳未満まで可能です。(平成25年度に生後6ヶ月に至るまでという内容から変更されました。)

BCGワクチンは生ワクチンになるので、BCGワクチン接種後、27日以上あけて他のワクチンが接種可能になります。

ですので、BCGワクチンを接種するとしばらく予防接種ができなくなるので注意が必要です。

最近では結核になる赤ちゃんの数も減っているので、まずは地域で流行しているワクチンによって防ぐことが可能な病気(VPO)や赤ちゃんがかかりやすく重症化しやすいヒブ、小児用肺炎球菌、四種混合(DPT-IPV)などを優先してスケージュールを立てるようにしましょう。これらの予防接種との兼ね合いから、標準的な接種時期が生後5ヶ月~生後7ヶ月となっています。

2018年5月現在、沖縄では麻疹(はしか、麻しん)が流行しています。この流行しているものを優先して予防接種を受けるように計画を立てましょう。

BCGを接種する当日行った時の服装

予防接種の時の服装って気を使いますよね。

注射を打つ場所にもよりますが腕だったらやっぱり腕を出しやすくしないとですしね。

BCGは更に気を使います。
私自身あまり普段の予防接種と同じで思っていたら、まぁ、少し大変でした。

というのも、BCGの予防接種は、接種した溶液が乾燥するまで10分~15分触らないで待つ必要があります。

なので、注射後にがっつりと手を動かさないように掴んでます。。。

見ていただいたらわかると思いますが、私が連れて行った服装はTシャツ。。。

腕を完全にまくってと言われ、表現としては遠山の金さんが桜吹雪を見せる感じです。
腕を出すのがちょっと大変でした。

まくってしまえばそのあとは何とかなりましたが。

なので、おすすめは前開きのロンパースなんかがいいと思います。
特のノースリーブのロンパースなんかだと更にいいかもしれないですね。

しかし、冬場だとその乾燥までの10分から~15分が寒そうですよね。

そんな時はバスタオルやカーディガンなど、赤ちゃんをくるんであげられるものを持っていけばいいですね。

そしたら寒い冬でも安心ですね。

ちなみにうちの子は1月に接種しましたが、Tシャツにすぐ脱げる羽織る感じの上着を一枚で行きました。
沖縄だと内地(日本本土)ほど寒さを気にしなくていいから楽ですね。

待ってる時間も写真のように、Tシャツ一枚のままで待っていました。

オムツ以外脱いでしまえるぐらいの状態が腕はまくれるんですが、すぐに下がってきてしまって注射したところにかからないようにするのがちょっと大変でした。

BCGを接種した時の赤ちゃんの反応は?

BCGはやっぱり他の予防接種とは少し違いますね。

白い液体(溶液)を接種する場所に乗せ、プラスティックの棒のようなもので伸ばしました。

そこにあのハンコ注射と呼ばれているスタンプ方式(管針法)の注射針をグリグリと上腕外側の2か所強く押し付けます。

この上腕外側以外に摂取することは、薬事法上認められていないそうです。

押し付けることで結核菌を植え付けるそうです。

注射針は9か所を2回するので合計18か所に菌を植え付けることになります。

実際に13か所ほど刺さって、結核菌を植え付けることができれば問題ないとされているそうです。

痛みは通常の予防接種の皮下注射より痛みが少ないそうです。
が、もちろんギャン泣きでした。

グリグリと押し付けるので、皮下注射よりうちの子は泣いた感じがしました。

BCGを打った翌日、次の日の様子は?外出は?

BCGを打った翌日ですがうちの子は大きな変化はありませんでした。

翌日そして普通に外出。

イオンへお買い物に行きました。

基本的にBCGを打った当日は経過観察をし、本人が特に問題なく、元気そうだったらお風呂に入っても問題はありません。

こすったりひっかいたりすることはないように、気を付けてあげてください。

もちろん、翌日の外出も本人が元気で機嫌が悪くなければ、全く問題がありません。
特に神経質になる必要はないようです。

その後のBCG予防接種後の経過

その後も神経質になることはありませんがBCG予防接種はしばらく経過を観察必要はあります。

何を見るかというと、接種した個所を見るということです。

通常の反応としては接種してから10日後から2週間(14日後)ぐらいに針を刺した箇所が赤くブツブツとしてきます。そして、小さなウミ(膿)が一部できることもあります。

この反応が大きくなってきて接種4週間、1か月後に一番大きくなります。

その後は、かさぶたができ、およそ3か月後までには治り、小さな傷跡が残るだけになります。

この反応は全く異常なものではなく正常なもので、これで免疫がついたことになります。

接種した部位はかさぶたが取れるまではできる限り清潔に保ちことが大切です。

赤ちゃんなので難しい面もありますが、こすったりひっかいたりすることが無いよう清潔に守ってあげましょう。

BCG経過
接種後の一般的な経過(反応には個人差があります)

日本ビーシージー製造株式会社より

BCG予防接種によるコッホ現象って?接種10日以内に化膿

BCG予防接種後の通常の経過については先ほどの通りですが、接種後1週間から10日までの間に接種部位に、明らかな発赤・腫脹、針痕部位の化膿などが見られることがあります。

このような現象をコッホ現象と言います。

もし、10日までに見られた場合には、結核に感染している可能性があります。

多いのが、接種後3日前後だそうです。

4週間後ぐらいに、上の写真のように白く化膿しているようになることがあります。

しかし、これは全く問題のない通常の反応です。

ちなみにこちらはうちの子がBCGを接種してから約6週間後の状態です。

BCG接種後約6週

10日後までに化膿した場合でも、必ず結核に感染しているとは限らず、非結核性抗酸菌という菌に感染した場合でもコッホ現象が現れるので、過度に心配する必要はありません。

もちろん可能性はありますので、このような場合は、接種した病院に受診しましょう。

コッホ現象については平成17年から21年に厚生労働省に報告されたコッホ現象が814例ありますが、重大な障害は認められなかったそうです。

また、接種してから3ヶ月を経過しても接種した個所がジュクジュクしていたり、腫れが引かないような場合も病院に受診しましょう。

4週間たっても全く何も変わらない場合もあります

稀にではありますが、BCG予防接種を行って4週間たっても、接種した痕が全く見えないという場合があります。

このような場合は、予防接種が有効でないことが考えられます。

とはいっても、また予防接種をするのではなく、予防接種をしてから半年から1年後にツベルクリン反応を行って、BCG予防接種の効果を確認することができます。

もし1ヶ月ほど経過しても、接種痕が全く見えないような場合は、BCG予防接種を行った病院に一度受診するようにしましょう。

BCG予防接種の副反応、副作用は赤い腫れ?

副反応とは、予防接種の際に免疫がつく以外の反応の事を言います。

特にBCGに関しては通常の反応においても副反応が見られますので、よく観察してあげることが重要ですね。

副反応の内容はリンパ節の腫れ全身の皮膚症状などが一般的で比較的軽度なものがほとんどです。

実際に平成25年度で副反応が報告されているのは90万人のBCG接種者に対してリンパ節の腫れが74件、皮膚症状が40件で、骨炎が10件、全身性のBCG感染症が2件と比較的重い症状の副反応は12件報告されているそうで、副反応が出る割合としては1%以下です。

BCG予防接種の副反応については、以下のように厚生労働省のホームページに記載されています。

 BCG接種後10日頃から個々の針痕部位に小さな発赤や膨隆が生じる。その後同部位が化膿することもある。このような変化は接種後1カ月頃で最も強い。やがて個々の針痕部位には痂皮が生じ,3カ月頃までには落屑して小さな瘢痕を残すのみとなる。 結核既感染者に接種していた場合には、接種後1~10日以内に接種局所に発赤・腫脹、さらには針痕部位に化膿が生じること(コッホ現象)がある。
ときに局所の反応が強く複数の針痕が融合したり,湿潤やびらん面を形成するようなこともある(健康状況調査報告によれば1.6%)。このような時にも局所の清潔を保てば早晩治癒する。このような局所の変化が3カ月を過ぎても治癒しない,あるいはいったん瘢痕化したのちに再度炎症反応を示すことがまれにある。このような強い局所の反応のあった例の一部はのちにケロイドとなることがある。
接種後1カ月前後から接種側の腋窩リンパ節が腫大することがある(同0.7%)。多くは1個のみであるが,ときに複数個又は腋窩以外の部位(鎖骨上窩,側頚部など)にでることもある。数カ月の経過で徐々に縮小していく。ごくまれに腫大したリンパ節が化膿性変化を来たし,皮膚に穿孔し,排膿することがある(接種例の0.02%)。
その他の副反応としては皮膚結核様反応(接種局所周辺のループス様変化,全身に散布する多型滲出紅斑など,ヨーロッパ諸国の観察によれば100万対1~2例),骨炎(骨膜炎,骨髄炎など,同0.4例),さらにまれに全身性BCG炎(全身播種)が報告されている。

厚生労働省ホームページ

BCGの副反応で多いリンパ節の腫れ

先ほども言ったように、平成25年度の副反応の報告で最も多かったのがリンパ節の腫れです。

どのようになるかというと脇の下がポッコリと膨らみます。

この反応が出てくるのが、BCGワクチンを接種してから1ヶ月~2ヶ月で触診すればわかるものです。

しかし、腫れが大きい場合で2センチ程度で自然に治癒していくことがほとんどで、特別な処置も必要なく、2センチ程度であればBCGワクチンの正常反応の範囲と考えていいようです。

しかし、腫れが大きく3センチを超えるようなものになると対処が必要になったり、大きくならなくてもリンパ節が化膿したりするケースもあるので、経過観察はしっかりとする必要があります。

BCGの後に発熱したらどうすれば?

BCGの後に発熱!なんてことがあったら親としては驚いてしまいますよね。
もしかして、予防接種の菌で熱が出たの?
なんてオドオドなんてことも。

しかし、あまり焦ることはありません。
直接、BCGの予防接種が原因で発熱してり、咳がでたりすることはないようです。

そしたら、発熱の原因は何?と思うでしょうが、よくある原因は、予防接種をするために病院に行き、人との接触が増えたことにより予防接種とは関係のない菌をもらってしまい発熱することです。

BCG予防接種の時期は、生後5か月~8ヶ月までにすることが望ましいとされていてそれぐらいの時期に受ける方が多いでしょう。

その頃はお母さんから受け継いだ免疫が薄れてくる頃です。

ですので、予防接種が要因ではなく他の事が多いので、熱が高かったり心配な場合は病院に行った方がいいですが、もしかして結核に?なんてことは考えず、普通に熱が出た時と同じく対応すれば、それほど心配することはありません。

赤ちゃんが掻く時の予防は?

BCGの予防接種の後、お風呂に入るときにも気を付けなければいけないのが、ひっかいたり、こすったりすることですよね。

でも、親が気を付けていても赤ちゃん自身が掻くなんてことも考えられますね。

そんなときの対処方法はどうすればいいのでしょう?

まず、一つの方法としては冷やしてあげる。
大人でもそうですが、冷やすと痒みがおさまります。
濡らしたガーゼなどを当ててあげて冷やしてあげるといいでしょう。

接種直後ではなく、3ヶ月以降など、すでに傷が乾燥した後に痒いのか掻くこともあるようです。

そのような場合は、普通に肌が乾燥していてかゆいので掻くのかもしれません。

そのような場合は、保湿クリームなどを塗ってしっかりと保湿してあげるのがいいかもしれません。

しかし、なかなか赤ちゃんに痒いのを我慢して掻くことを止めるのは難しいですよね。
赤ちゃんによってはかきむしる事がありすぎて血が出てしまったなんて言うケースもあるようです。

そんな時はあまり自分たちだけで悩まず病院に行って相談した方がいいですね。

BCG跡が残らないようにするためのコツってあるの?

BCGの跡って、残りますよね?
ちなみに私も残っています。

子供のころから皮膚が大きくなったのかかなり大きく、点々の間が広くなってますね。

でも、子供の事を考えるとあまりこういった傷のような跡って残したくないですよね。
自分の事もを考えると過保護かもしれませんができるだけ綺麗な肌でいたほしいと思うものです。

しかし、基本的に完全に消えることは自然にはないようです。

と言っても消えることはないですがあまり目立たないようにすることはできるかもしれません。

というのも、個人差はあるのですが跡が残る原因としては、接種した個所をこすったり掻いてしまったりする事のようです。

できるだけこすったり、掻くことがないようにする。

これができるだけ目立たなくするコツです。
先ほどの話と一緒でになってしまっていますが。

BCGの接種時期が夏は避けた方がいい?

BCG予防接種は接種した場所が、膿むことで抗体をつくるというものなので暑い夏の時期は膿みやすかったりしそうで、心配だったりしますよね。

また、BCG接種後は直射日光を避ける必要があるというのも言われます。

そんなことを考えると夏は避けた方がいいのかな?などと考えてしまいますね。

基本的にはあまり気にしないのがいいと思います。

というのも、赤ちゃんの予防接種はたくさんあります。
BCGは生ワクチンだということもあり、次に他の予防接種を受けるのは4週間後以上の期間を開ける必要があります。

夏を気にしたり、季節や気候を気にしていると、接種のタイミングを逃してしまって受けるべき予防接種が受ければなくなってしまします。

まずは時期を考えるより、接種することを考えるべきでしょう。

また、暑い夏だから膿みやすいというのもあまりなく、汗をかくと掻く原因になるかもしれませんが、そこはエアコンなどと上手に付き合って対応すればよいでしょう。

また、直射日光も夏だから強いというのもありますが、そこはしっかりとケアしてあげれば問題ありません。

是非、しっかりとスケジュールを立てて予防接種を受けましょう。

BCG予防接種が廃止、なくなる日が来る?

BCG予防接種ですが、2016年にの初めごろにニュースになったのは、BCG予防接種がなくなるかも?ということでした。

どういうことかというと、厚生労働省が2016年の夏ごろに改正する結核の予防指針に、将来的に結核の患者が減った時にBCG予防接種を廃止するかの判断をするための材料を盛り込みたいと考え、効果や副作用などについての調査、研究をはじめることを了承したという事でした。

結局、2016年11月25日付で「結核に関する特定感染症予防指針の一部改正について」という文章が発表されているが、BCG予防接種を廃止することに言及した内容についてまで記載がなかったようです。

結核の現状を把握する指標となっているが、結核罹患率(人口10万対)という数字である。文字通り10万人に対して、何人の結核患者が出たかという数字であるが、政府は2020年までに10以下を目指しているとのことですが、2016年は13.9で、2015年に比べて0.5ポイント減少という内容だったようです。

徐々に、結核にかかる方は減少しているようですが、まだまだ目標には達しておらず、個人的な意見としては、この目標を達した段階で、予防接種がなくなるかどうかを改めて検討することになるのではないでしょうか。

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